AIツール活用術 2026-07-21版
AIツールを使い始めてから、もうすぐ2年になる。最初はとにかく物珍しさで触っていたけれど、最近はようやく「どこで使うと楽になるか」「どこで使うとかえって手間が増えるか」の線引きができるようになってきた気がする。2026年7月時点で自分が実際に感じていることを、できるだけ正直に書いてみたい。派手な使い方の紹介ではなく、日々の作業の中でどう付き合っているかという話が中心になる。
文章作成でAIを使うときに気をつけていること
文章を書く仕事をしていると、AIに下書きを作ってもらうこと自体は珍しくなくなった。ただ、最初の頃は「全部任せれば楽になる」と思っていたが、実際にはそうならなかった。AIが出してくる文章は、読んだ瞬間はきれいに見えるのに、後で読み返すと中身が薄いことが多い。具体的な数字や自分の経験に基づいた話が抜けていて、どこかで見たことのあるような表現が並んでいるだけになりがちだ。
そこで今は、最初から最後まで書かせるのではなく、構成を考える段階と、言い回しを整える段階でだけ使うようにしている。伝えたいことや事実関係は自分でメモにまとめておき、それをどう並べるか、どう言えば読みやすいかという部分だけAIに相談する感じだ。これだと作業時間はそれなりに短縮できるし、内容がすかすかになることも少ない。逆に、最初の企画段階からAIに丸投げすると、当たり障りのない文章になってしまい、結局書き直す羽目になる。時間を計ってみたことがあるが、丸投げして直す方が、最初から自分で骨組みを作る場合より時間がかかることの方が多かった。
情報整理・要約作業での使い方
自分がAIをいちばん頼りにしているのは、実は文章を書く場面よりも、情報を整理する場面だ。会議のメモや長い資料、複数のサイトから集めた情報を一度に読み込んで、要点をまとめてもらうという使い方が一番効果を実感できている。特に、自分では読み飛ばしてしまいそうな細かい部分を拾ってくれることがあり、そこは素直に助かっている。
ただし、要約された内容をそのまま信じるのは危ないと感じることも何度かあった。数字や固有名詞が微妙にずれていたり、元の文章にはないニュアンスが付け加わっていたりすることがある。特に数字は要注意で、パーセンテージや金額が変わっていても一見それらしく見えるので気づきにくい。だから、要約してもらった後は必ず元の資料と照らし合わせる時間を取るようにしている。この確認作業を省くと、後で恥ずかしい思いをすることになるので、ここだけは手を抜かないようにしている。
要約作業でもう一つ気づいたのは、依頼の仕方によって精度がかなり変わるということだ。「まとめて」とだけ頼むより、「誰が何をどう決めたかを中心にまとめてほしい」というように、何を残してほしいかを先に伝えておくと、抜け漏れがぐっと減る。逆に、何も指定せずに頼むと、AIなりの判断で重要そうな部分を選ぶので、自分が本当に知りたかった部分が抜け落ちることがある。これは何度も失敗して学んだことだ。
画像や資料作りでの活用と限界
画像生成についても、この一年でだいぶ使い方が変わった。以前はブログのアイキャッチ画像や資料の挿絵として気軽に使っていたが、最近は用途を絞るようになった。イメージを伝えるための簡単なイラストや、社内向けの資料に使う程度の図解であれば、ほとんど手直しせずに使えるようになってきている。以前は色合いがおかしかったり、文字が崩れて読めなかったりすることが多かったが、そのあたりは確実に改善されている。
一方で、細かい指示を正確に反映してもらうのはまだ難しいと感じる場面もある。例えば「この商品をこの角度から、この背景で」というような具体的な要望を出しても、微妙にずれた仕上がりになることがあり、結局何度も指示を出し直すことになる。この試行錯誤に時間を使いすぎると、最初から自分で写真を撮ったり、簡単な図を手で作ったりした方が早かったということもある。便利ではあるけれど、万能ではないというのが正直な感想だ。
資料作りに関しては、スライドの構成案を作ってもらう場面でよく使っている。伝えたい内容を箇条書きで渡すと、順序立てて構成案を返してくれるので、そこから自分で肉付けしていくと作業が早い。ただ、構成案をそのままスライドの文言として使うと、やはりどこか他人事のような言い回しになってしまうので、最終的には自分の言葉に直すようにしている。
日々の作業に組み込むときのコツ
ここまで書いてきたことをまとめると、自分の中でのAIとの付き合い方は「任せきりにしない」という一言に尽きる。作業のどこか一部分を手伝ってもらい、最初と最後は自分でチェックするという流れを崩さないようにしている。これは面倒に思えるかもしれないが、実際にやってみると、この確認作業も含めてトータルで見れば時短になっていることが多い。
もう一つ意識しているのは、使う場面を固定しすぎないことだ。最初は「文章の下書きだけに使う」と決めていたが、実際に使っていく中で、要約や整理の方が自分には向いていると気づいた。人によって得意な作業や苦手な作業は違うので、他の人がすすめている使い方をそのまま真似するのではなく、自分の作業の中で時間がかかっている部分にAIを当ててみるという試し方が結局は近道だと感じている。
また、ツールを次々に乗り換えるよりも、一つか二つのツールを継続的に使い込む方が、指示の出し方に慣れてきて結果的に精度が上がるという実感もある。新しいツールが出るたびに気になって触ってはみるが、日常的に使うものは絞っている。
まとめ
AIツールは、この一年でかなり実用的になったと感じる一方で、まだ完全に任せられる場面は限られているというのが自分の実感だ。文章は構成と言い回しの補助、情報整理は要約とそのあとの確認、画像や資料はざっくりとした部分作り、というように、役割を分けて使うと無理がない。逆に、全部を任せようとすると、確認や修正に時間がかかり、結局遠回りになってしまうことが多かった。
これから使い始める人には、まず自分の作業の中で時間がかかっている部分を一つ選んで、そこだけAIに任せてみることをすすめたい。全体を変えようとせず、小さく試していく方が、結果的に自分に合った使い方が見つかりやすいと思う。
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