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停電で冷蔵庫の中身は何時間持つか——保冷グッズと食べる順番

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silver French-door refrigerator Photo by nrd on Unsplash

停電で冷蔵庫の中身は何時間持つか——保冷グッズと食べる順番

台風や大雪のニュースを見るたびに気になるのが、停電したときに冷蔵庫の中身がどれくらい持つのかという問題だと思う。冷蔵庫は普段意識しない存在だけに、いざ電気が止まると「このまま開けなければ何時間安全なのか」「開けてしまったらどうなるのか」がよくわからず不安になる人は多いはずだ。この記事では、公的機関や家電メーカーが公開している情報をもとに、冷蔵庫内の食品がどのくらいの時間で危険域に近づくのか、そして停電時にどう対処すればいいのかを整理してみたい。

停電後、冷蔵庫の中身は何時間で危なくなるのか

農林水産省や各家電メーカーの案内を見ると、目安としてよく挙げられるのが「ドアを閉めたままなら冷蔵室は約4時間、冷凍室は約半日から1日程度は温度が保たれる」という数字だ。ただしこれはあくまで目安であり、冷蔵庫の性能や庫内にどれだけ食品が詰まっているか、季節の室温によって大きく変わってくる。冷凍室は食品同士が保冷剤のように働くため、庫内がぎっしり埋まっているほど温度上昇が遅くなる傾向があるとされている。逆にガラガラの状態だと外気の影響を受けやすく、思ったより早く庫内温度が上がってしまうこともあるようだ。

夏場と冬場でも状況は変わる。真夏の室温30度を超える環境では、冷蔵室の食品は数時間で傷み始めるリスクが高まるという指摘が多く、冬場であれば室温が低いぶん多少余裕があるとされている。とはいえ「何時間なら絶対大丈夫」という安全な境界線が存在するわけではないため、時間の目安はあくまで参考として捉え、実際には食品ごとの見た目やにおいの変化を確認しながら判断するのが現実的だろう。

ドアの開閉が一番のリスクになる理由

停電時にやってしまいがちなのが、「中身が心配だから」と何度もドアを開けて確認する行為だ。しかし庫内の冷気は開けるたびに外に流れ出てしまい、庫内温度は急激に上昇する。家電メーカーのサポート情報でも「停電中はできるだけドアの開閉を控える」ことが繰り返し案内されている。特に冷凍室は一度大きく温度が上がると、電気が復旧しても元の凍った状態に戻るまで時間がかかり、その間に品質が落ちてしまう可能性がある。

停電が起きたら、まず庫内を確認したい気持ちを抑えて、必要なものをまとめて取り出すタイミングを一度に絞るのがポイントだと言われている。例えば「停電から数時間経ったら、その時点で食べる分だけを一度にまとめて取り出す」というように、開閉の回数自体を減らす工夫が有効とされる。停電が長引きそうだとわかった時点で、保冷剤や凍らせたペットボトルを庫内に追加しておくと、庫内全体の温度上昇を緩やかにできるという説明も見かける。冷凍室にすでに入っている食品をあえて隙間なく詰め直しておくのも、保冷効果を高める工夫のひとつとして紹介されることが多い。

停電時に役立つ保冷グッズと備えておきたいもの

停電への備えとして名前が挙がりやすいのが、保冷剤や保冷バッグ、そしてクーラーボックスだ。レビューを見ていると、普段はレジャー用として使っているクーラーボックスを非常時の保冷手段として活用しているという声が多く見られる。冷蔵庫から出した食品を一時的に移しておくだけでも、庫内の開閉回数を減らせるうえに、停電が長引いた場合の食品ロスを抑えられるという評価がある。クーラーボックスを選ぶ際は、保冷力の高さだけでなく、普段の買い物や外出時にも使えるサイズかどうかを基準にすると、防災用としてだけでなく日常でも活用しやすいという意見もある。

保冷剤についても、あらかじめ冷凍庫にストックしておくという工夫がよく紹介されている。停電時にクーラーボックスへ移す際、保冷剤があるかないかで持続時間がかなり変わるという説明が家電メーカーのサイトにも見られる。保冷剤は繰り返し使えるタイプが多く、普段から冷凍庫の隙間に入れておけば、そのまま保冷効果を高める役割も兼ねられるため、一石二鳥だという指摘もある。

さらに、停電が長時間に及ぶことを想定するなら、ポータブル電源や小型の発電機を検討する家庭も増えているようだ。停電中に冷蔵庫そのものを稼働させ続けるのは容量的に難しい場合も多いが、スマートフォンの充電や照明の確保と合わせて、保冷剤を追加で凍らせる用途などに使えるという声もある。ポータブル電源は容量や重さによって価格帯が大きく異なり、在庫状況も変動しやすいので、購入前に用途と予算をよく比較したほうがいいという意見が多い。

停電時に食べる順番はどう決めるべきか

冷蔵庫の中身をどの順番で食べていくかも、停電対策として意外と見落とされがちなポイントだ。基本的な考え方としては、傷みやすいものから先に消費し、保存性の高いものを後回しにするという発想が紹介されている。具体的には、生の肉や魚、乳製品、卵といった傷みやすい食品を最初のうちに食べきり、野菜や加工食品、缶詰やレトルトのような常温でも比較的持つものは後に回すという順番がよく挙げられる。

冷凍庫の中身については、解凍が進んでいるものから優先的に調理するという考え方が一般的だ。停電が数時間程度であれば冷凍食品はまだ凍った状態を保っていることが多いが、時間が経つにつれて表面から柔らかくなっていく。手で触れて明らかに柔らかくなっている、あるいは水分が出ているものがあれば、そこから順に加熱調理して食べてしまうのが無難だとされている。逆にまだ固く凍っている食品は、そのまま保冷を維持しつつ後回しにできる。

また、停電が長引きそうだと判断した時点で、冷蔵室の食品を先にクーラーボックスへ移し、冷凍室の食品をできるだけそのまま冷凍庫内に残しておくという工夫も紹介されている。冷凍室は庫内の保冷力が比較的高いため、動かさずに温度を保ったほうが有利になりやすいという理屈のようだ。停電が長時間に及びそうな地域では、自治体やライフライン会社からの復旧見込みの情報をこまめに確認し、その情報に応じて食べる順番や保冷グッズの使い方を調整するのが実際的な対応だと言えるだろう。

まとめ

停電時に冷蔵庫の中身がどれくらい持つかは、庫内の詰まり具合や室温によって変わるため、一律に「何時間なら安全」と言い切れるものではない。それでも、ドアの開閉をできるだけ減らし、保冷剤やクーラーボックスをあらかじめ備えておくことで、食品を守れる時間は確実に延びるとされている。傷みやすい食品から順番に消費し、冷凍室はできるだけ動かさずに保冷力を保つという基本的な考え方を知っておくだけでも、実際に停電が起きたときの判断はかなり楽になるはずだ。日頃から保冷グッズを揃えておき、停電時にどう動くかを家族で一度話し合っておくことが、結果的に一番の備えになるのではないかと思う。

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